吸水性と速乾性に優れ、ナチュラルな風合いがおしゃれなリネンタオル。しかし、その一方で「買って後悔した」という声も耳にします。無印やニトリでの取り扱いはどうなのか、おすすめのタオルはあるのか、またフェイスタオルとしての使い心地や、簡単な作り方まで、気になる点は多いですよね。
リネンバスタオルのデメリットを正しく理解しないまま購入すると、期待外れに終わってしまうかもしれません。
この記事では、リネンのバスタオルが持つ特有のデメリットに焦点を当て、その原因と具体的な対策、そして後悔しないための賢い選び方を徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたのライフスタイルに本当に合った一枚を見つけられるはずです。
- リネンバスタオルが持つデメリットとその原因
- デメリットを回避するための具体的なお手入れ方法
- 無印良品など人気ブランドのタオルの特徴と比較
- 後悔しないための賢いリネンタオルの選び方
知っておくべきリネンバスタオルのデメリット
リネンバスタオルは、その優れた機能性から多くのファンを持つアイテムです。しかし、使いこなすためには、まず素材特有のいくつかのデメリットを理解しておく必要があります。購入後に「こんなはずではなかった」とならないよう、注意すべき点を一つずつ見ていきましょう。
- リネンタオルの特徴と素材の注意点
- シワになりやすく縮むという特性
- 初期のごわつきと独特の匂い
- 吸水性が落ちてしまう洗濯方法
- フェイスタオルにも共通する注意点
リネンタオルの特徴と素材の注意点

リネンタオルは、「フラックス」という亜麻科の植物の茎から作られる天然繊維でできています。この繊維は非常に丈夫で、コットンの2倍、ウールの4倍もの強度を持つと言われているほどです。そのため、洗濯に強く、長く愛用できるという大きなメリットがあります。
しかし、その一方で、リネンの繊維には伸縮性がほとんどありません。この「伸び縮みしない」という特性が、リネン製品の使い心地やお手入れに大きく影響し、時としてデメリットと感じられる原因になるのです。まずはこの基本特性を覚えておくことが、リネンタオルを理解する第一歩となります。
豆知識:リネンとラミーの違い
同じ「麻」として扱われる素材に「ラミー(苧麻)」があります。リネンがしなやかで柔らかいのに対し、ラミーはハリとコシが強く、よりシャリ感が強いのが特徴です。
日本の家庭用品品質表示法では「麻」と一括りに表示されることもありますが、肌触りが異なるため、購入の際は素材をよく確認しましょう。
シワになりやすく縮むという特性

リネンタオルに関する最も有名なデメリットが、シワになりやすく、縮みやすいという点です。
前述の通り、リネン繊維は伸縮性に乏しいため、洗濯や乾燥の過程で一度ついたシワは、そのまま残りやすくなります。特に、洗濯機で強く脱水すると、細かなシワが全体に入ってしまうことがあります。このナチュラルなシワ感を「風合い」として楽しむ方もいますが、パリッとした質感を好む方にとっては大きなデメリットと言えるでしょう。
また、リネンは水分を含むと繊維が膨張し、乾燥する際に元に戻ろうとして縮む性質があります。特に、乾燥機のような高温での急激な乾燥は、大幅な縮みの原因となるため絶対に避けなければなりません。
縮みを防ぐポイント
一般的に、リネンは洗濯で5%~10%ほど縮むと言われています。縮みを最小限に抑えるには、30℃以下の水またはぬるま湯で洗い、脱水は1分程度の短時間で済ませることが重要です。干す際は、シワを伸ばすようにパンパンと振って形を整え、風通しの良い日陰で自然乾燥させましょう。
初期のごわつきと独特の匂い

新品の綿タオルが持つ「ふわふわ」とした感触を期待してリネンタオルに触れると、少し驚くかもしれません。おろしたてのリネンは、繊維にハリがあるため、人によっては「ごわごわする」「硬い」と感じることがあります。
これはリネンの繊維に含まれる「ペクチン」という成分によるもので、欠陥ではありません。このペクチンは、洗濯を繰り返すうちに少しずつ洗い流され、繊維が徐々に柔らかく変化していきます。つまり、リネンタオルは使い込むほどに肌になじみ、風合いが増していく「育てるタオル」なのです。最初の硬さが気になる場合は、数回予洗いしてから使い始めると良いでしょう。
また、使い始めは麻特有の、少し干し草に似た自然な匂いがすることがあります。この匂いも洗濯を重ねるうちに自然と消えていきますので、過度に心配する必要はありません。
吸水性が落ちてしまう洗濯方法

リネンタオルの大きな魅力である高い吸水性を長く維持するためには、洗濯方法に一つだけ重要な注意点があります。それは、柔軟剤を使用しないことです。
柔軟剤は、繊維の表面を油分でコーティングすることで生地を柔らかくする仕組みです。しかし、このコーティングがリネン繊維の表面を覆ってしまうと、水分を弾くようになってしまい、本来の吸水性を著しく低下させる原因となります。

もし柔らかさを出したい場合は、乾燥前にタオルを大きくバサバサと20回ほど振って、繊維の間に空気を含ませてあげるのがおすすめです。これだけでも仕上がりの柔らかさが変わってきますよ。
フェイスタオルにも共通する注意点

これまで解説してきた「シワ」「縮み」「初期のごわつき」といったデメリットは、バスタオルに限った話ではありません。フェイスタオルやキッチンクロス、ハンカチなど、すべてのリネン製品に共通する特性です。
特に、デリケートな顔の肌に直接触れるフェイスタオルとして使用する場合、最初のうちは硬さが気になるかもしれません。しかし、これも使い続けることで、くたっとした柔らかな肌触りに変化していきます。
また、リネンは毛羽立ちが非常に少ないというメリットもあります。そのため、顔や体を拭いた後に繊維が肌に残ることがほとんどなく、クリアな拭き心地を実感できるでしょう。この点は、毛羽が気になる方にとっては大きな利点となります。
リネンのバスタオル|デメリットを踏まえた選び方
リネンタオルのデメリットを理解すれば、次はそれらの点を上手にカバーしながら、自分のライフスタイルに最適な一枚を選ぶ段階です。どこで、どのような基準で選べば後悔しないのか、具体的なポイントを見ていきましょう。
- 無印良品で探すリネンタオルの特徴
- ニトリで買えるタオルのコスパは?
- デメリットを抑えるおすすめの選び方
- リネンタオルの作り方と自作のコツ
- 長持ちさせるためのお手入れ方法
- リネンバスタオルのデメリットを理解して選ぼう
無印良品で探すリネンタオルの特徴

無印良品では、シンプルで品質の良いリネン製品が定番としてラインナップされています。リネンタオルに関しても、時期によって取り扱いがあり、その特徴は「生活に溶け込むベーシックなデザイン」と「信頼できる品質」にあります。
派手さはありませんが、どんなインテリアにも馴染むナチュラルな色合いで展開されていることが多いです。リネン100%のものだけでなく、コットンと混紡された扱いやすいタオルが見つかることもあります。「まずは手軽にリネンの使い心地を試してみたい」という初心者の方にとって、無印良品は非常に良い選択肢となるでしょう。
ただし、タオルの専門ブランドではないため、品揃えは限られます。最新の取り扱い状況は、店舗や公式オンラインストアで確認することをおすすめします。
ニトリで買えるタオルのコスパは?

「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズでおなじみのニトリは、コストパフォーマンスに優れた製品が魅力です。リネンタオルに関しても、過去には取り扱いがあったようですが、現在のオンラインストアではリネン100%のバスタオルは見つけるのが難しい状況です(2025年9月時点)。
ただし、ニトリでは「綿麻素材」のタオルや、速乾性を高めた機能性タオルが豊富に展開されています。リネンのような「速乾性」や「乾きやすさ」を重視しつつ、コストを抑えたい場合には、これらの代替品を検討するのも一つの手です。こちらも店舗によって在庫状況が異なるため、足を運ぶ前に在庫を確認すると確実です。
デメリットを抑えるおすすめの選び方

リネン特有のデメリットを軽減し、より快適に使うためには、素材の配合や織り方に注目して選ぶのが賢い方法です。
選び方の3つのポイント
- コットン混紡素材を選ぶ: リネン50%、コットン50%のような混紡素材は、リネンの速乾性とコットンの柔らかさを両立できます。初期のごわつきが少なく、シワにもなりにくいため、リネン初心者の方に特におすすめです。
- ワッフル織りを選ぶ: 生地に凹凸があるワッフル織りは、肌への接触面積が少ないため、平織りのリネンよりもふんわりとした優しい肌触りが特徴です。また、凹凸があることで吸水性も高まります。
- 加工済みのリネンを選ぶ: 最初から柔らかく使えるように、洗い加工(ウォッシュド加工)が施されたリネンタオルも販売されています。新品特有の硬さが苦手な方は、このような製品を選ぶと良いでしょう。
種類 | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
リネン100%(平織り) | 吸水性・速乾性が最も高い。シャリ感があり、使い込むほどに変化する。 | リネンの魅力を最大限に楽しみたい方、速乾性を最重視する方。 |
リネン・コットン混紡 | 柔らかく扱いやすい。シワになりにくい。 | リネン初心者の方、肌触りの良さを重視する方。 |
リネン100%(ワッフル織り) | ふんわりとした肌触り。吸水性が高い。 | ごわつきが苦手な方、デザイン性を重視する方。 |
リネンタオルの作り方と自作のコツ

もし市販品で理想のタオルが見つからないなら、自分で作ってみるのも楽しい選択肢です。リネンタオルの作り方は非常にシンプルで、裁縫初心者でも挑戦できます。
準備するもの
- お好みのリネン生地(水通ししておくのがおすすめ)
- 生地の色に合わせたミシン糸
- 裁ちばさみ、定規、アイロン、ミシン
簡単な製作手順
- 生地を好みのサイズ(例:バスタオルなら70cm×130cm)に裁断します。
- 生地の四辺を、それぞれ1cm幅の三つ折りにし、アイロンでしっかりと折り目をつけます。
- 折り目に沿って、ミシンでまっすぐ縫います。
- お好みで、角に吊り下げ用のループ(リネンのリボンなど)を縫い付ければ完成です。
生地選びのコツ
手作りする場合、生地は「水通し」済みのものを選ぶか、裁断前に自分で水通し(一度水に浸けて乾かす)をしておきましょう。これにより、完成後の大きな縮みを防ぐことができます。
長持ちさせるためのお手入れ方法

お気に入りのリネンタオルを長く、良い状態で使い続けるためには、日々のお手入れが非常に重要です。これまでにも触れてきましたが、ここで改めてポイントを整理しておきましょう。
リネンタオルを長持ちさせるお手入れ法
これらのポイントを守るだけで、リネンタオルの寿命は格段に延び、使い込むほどに増す風合いを長く楽しむことができます。
リネンバスタオルのデメリットを理解して選ぼう
この記事では、リネンバスタオルが持つ様々なデメリットと、その対策について詳しく解説してきました。最後に、今回の内容をリストで振り返ってみましょう。
- リネンは伸縮性がないためシワになりやすく縮みやすい
- 新品のリネンはハリがありごわつきを感じることがある
- 使い始めは麻特有の匂いがする場合がある
- 柔軟剤を使うと吸水性が著しく低下してしまう
- これらのデメリットはフェイスタオルなど他のリネン製品にも共通する
- 無印良品では手軽に試せるベーシックなリネンタオルが見つかる
- ニトリでは現在リネン100%のタオルの入手は難しい可能性がある
- デメリットが気になる場合はコットン混紡素材がおすすめ
- ふんわり感を求めるならワッフル織りも良い選択肢
- リネンタオルはシンプルな手順で自作することも可能
- お手入れの鍵は「柔軟剤を使わない」「脱水は短く」「乾燥機はNG」
- 洗濯後はすぐに形を整えて日陰で干すのが長持ちの秘訣
- 初期の硬さは使い込むうちに柔らかく変化していく
- 毛羽立ちが少ないためクリアな拭き心地が得られる
- デメリットを正しく理解すればリネンの魅力を最大限に活かせる
リネンバスタオルは、決して万人向けの「手放しで楽なタオル」ではないかもしれません。しかし、その特性を理解し、少しだけ手間をかけてあげることで、他の素材にはない快適さと、長く使える愛着のわく一枚となってくれるはずです。
ぜひ、あなたにぴったりのリネンタオルを見つけて、その魅力を体感してみてください。