カシミヤのセーターは肌触りが良くて大好きですが、汚れてしまったときにクリーニング代や値段を考えると、自宅で洗えたらいいなと思うことがあります。
特にユニクロや無印良品のカシミヤは、普段着としてたくさん着る分、洗濯の頻度も気になりますよね。でも、いざ自分で洗うとなると、脱水の時間や干し方を間違えて縮んだり、形が崩れたりする失敗が怖くてなかなか踏み出せないかもしれません。
この記事では、おしゃれ着洗剤のエマールを使って、大切なカシミヤを優しくケアする方法をまとめました。もし万が一、お気に入りの一着が縮んでしまったときに、元通りに近づけて戻す方法も紹介します。
- エマールを使ったカシミヤの正しい手洗い手順と失敗を防ぐコツ
- 自宅ケアとクリーニング店のコスト比較による経済的メリット
- 繊維を傷めないための脱水時間や平干しなどの乾燥テクニック
- 縮んでしまったカシミヤを復活させるコンディショナー活用術
カシミヤを洗濯するならエマールがおすすめ!失敗を防ぐ基本
カシミヤは「繊維の宝石」とも呼ばれるほど繊細な素材ですが、基本的な知識さえあれば自宅でのケアは決して難しくありません。
まずは、大切な一着を長く愛用するために知っておきたい、洗濯前の準備と心構えについて詳しくお伝えします。
ユニクロのカシミヤを自宅で洗ってクリーニング代を節約

ユニクロのカシミヤセーターは、その圧倒的なコストパフォーマンスから私も愛用していますが、洗濯のたびにクリーニングへ出すとなると、維持費がバカになりません。
一般的なクリーニング店にカシミヤ製品を出すと、1着あたり1,500円から3,000円ほどかかるのが相場です。例えば、ワンシーズンに5枚のカシミヤニットを各2回ずつクリーニングに出すと、年間で2万円から3万円近い出費になってしまいます。これでは、せっかく安く購入したメリットが薄れてしまいます。
そこで活用したいのが、おしゃれ着洗剤の「エマール」です。エマールを使用した場合、1回の洗濯にかかるコストは、洗剤代と水道代を合わせてもわずか30円から50円程度に収まります。
クリーニング代と比較すると、その差は歴然です。「安く買って、賢く維持する」ことは、カシミヤを日常的に楽しむための大きなポイントだと思っています。
カシミヤ洗濯のコスト比較(1着あたり)
| 項目 | クリーニング店 | 自宅(エマール使用) |
|---|---|---|
| 費用目安 | 約1,500円 〜 3,000円 | 約30円 〜 50円 |
| 手間・時間 | 店舗への往復・数日の預け | 自宅で約30分(乾燥除く) |
※数値はあくまで一般的な目安であり、店舗や使用量によって異なります。
ただし、家庭での洗濯には常にリスクが伴います。特に初めて挑戦する場合は、お気に入りの一着を台無しにしないよう、慎重に進める必要があります。高価なものや、絶対に失敗したくない大切な一着は、無理をせずプロに任せるという選択肢も常に持っておくことが、失敗しないための最大の防衛策です。
正確な情報は各製品のタグや公式サイトをご確認の上、最終的な判断はご自身で行ってください。
無印良品などブランド別のカシミヤお手入れの注意点

無印良品や他のアパレルブランドのカシミヤ製品をお手入れする際、真っ先に確認してほしいのが「洗濯表示(ケアラベル)」です。
以前、ブランドによって「手洗い可」のものと「水洗い不可」のものが混在していることに気づき、驚いたことがあります。たとえ同じカシミヤ100%であっても、編み方の密度や仕上げの加工によって、水に耐えられるかどうかが決まるようです。
特に注意が必要なのは、カシミヤ以外の素材が混ざっている「カシミヤ混」の製品です。
シルクが混ざっていると光沢が失われやすかったり、ウールが混ざっているとより縮みやすかったりといった特性の違いが出てきます。
洗濯表示を確認する際は、新しくなったJIS規格の記号を正しく読み取ることが重要です。桶に手が入っているマークがあれば「手洗い可能」ですが、桶に×印がついている場合は「家庭での洗濯禁止」を意味します。具体的な記号の意味については、消費者庁の公式情報を参考にすると間違いがありません。(出典:消費者庁「新しい洗濯表示」)
また、無印良品のカシミヤはユニクロに比べてふんわりとした質感のものが多い印象ですが、その分、摩擦による毛玉(ピリング)ができやすい傾向にあると感じています。洗う前には、裏返してネットに入れるなど、物理的なダメージを最小限に抑える工夫を忘れないようにしてください。
各ブランドの公式サイトにも最新のケア方法が記載されていることがあるので、事前にチェックしておくのが安心です。
カシミヤマフラーをエマールで優しく手洗いする手順

顔まわりに触れるカシミヤマフラーは、ファンデーションの汚れや皮脂、汗がつきやすく、実はセーターよりも汚れが蓄積しやすいアイテムです。これをエマールで洗う際は、徹底して「優しさ」を意識した手順で行います。
まず、洗面ボウルや桶に30度以下のぬるま湯を張り、エマールを規定量溶かします。このとき、洗剤を直接マフラーにかけないのが鉄則です。色ムラの原因になることがあるからです。
具体的な手洗いのステップ
- マフラーを汚れが気になる面が外側にくるよう、ふんわりとたたみます。
- 洗浄液の中に浸し、上から優しく押して、手を離す「押し洗い」を20回〜30回ほど繰り返します。
- 繊維を揉んだり擦ったりするのは絶対にNGです。水流で汚れを押し出すイメージで行ってください。
- 水を入れ替え、洗いと同じ温度のぬるま湯で2回ほどすすぎます。
このとき、水の温度を一定に保つことが非常に重要です。洗いはぬるま湯なのに、すすぎを冷たい水で行うと、温度変化によって繊維が急激に収縮し、縮みの原因になってしまいます。
常に「人肌より少し冷たいかな?」と感じる程度の温度をキープするように心がけましょう。また、汚れがひどい部分は、事前にエマールの原液を指先でトントンと叩き込むように馴染ませておくと、押し洗いだけでも十分に綺麗になります。
最後は優しく、しかし確実に洗剤分を落としきることが、カシミヤの風合いを保つ秘訣です。
カシミヤコートを自宅で洗濯する際の見極めポイント
カシミヤコートの家庭洗濯については、正直なところ、私はあまりおすすめしません。
セーターのようなニット製品と違い、コートには「芯地(しんじ)」や「肩パッド」など、水に濡れると形が崩れてしまうパーツが使われていることがほとんどだからです。一度型崩れを起こしたコートを元の端正なシルエットに戻すのは、プロのアイロン技術をもってしても非常に困難です。
それでもどうしても洗いたいという場合は、以下のポイントを厳しくチェックしてください。
家庭で洗ってはいけないカシミヤコートの特徴
- 裏地がついている(表地と裏地の収縮率が異なり、大きな引きつれが起きます)
- 肩パッドやしっかりした芯地が入っている(型崩れの最大の原因になります)
- レザーや毛皮、特殊なボタンなどの異素材が組み合わされている
- 洗濯表示が「水洗い不可」になっている
これらの条件に一つでも当てはまる場合は、潔くクリーニング店へ持ち込みましょう。コートは高価な買い物ですし、長く着るための「投資」だと割り切ることも大切です。
普段のお手入れとしては、着用後に上質な馬毛ブラシで優しくブラッシングをし、ホコリを落としてから、厚みのあるハンガーにかけて一晩陰干しするだけでも、清潔感を保つことができます。
日常のメンテナンスを徹底することで、クリーニングの回数自体を減らすことが可能です。無理な洗濯で一生モノのコートを台無しにしないよう、慎重に見極めてください。
カシミヤを洗う頻度を抑えて素材の寿命を延ばす!

カシミヤを長持ちさせる最大の秘訣は、実は「洗いすぎないこと」にあります。
カシミヤ山羊の産毛は非常にデリケートで、水に濡れるたびに繊維を保護している天然の油脂分が少しずつ失われてしまいます。油脂分が減ると、カシミヤ特有のしっとりとしたぬめり感が失われ、パサついた質感になってしまうのです。
理想的な洗濯頻度は、ワンシーズンに1回から2回、基本的にはシーズン終わりの「しまい洗い」だけで十分だと言われています。それ以外の期間は、以下のメンテナンスで乗り切りましょう。
また、素材の特性をより深く知ることで、お手入れの納得感も変わってきます。ウールとカシミヤの違いを理解しておくと、なぜカシミヤがこれほどまでに繊細で、特別なケアが必要なのかがよく分かります。
適切な頻度と正しいお手入れを組み合わせることで、10年、20年と愛用できる一着に育てていくことができますよ。過度な洗濯は避け、素材の持つ力を信じてあげることも大切です。
カシミヤの洗濯でエマールを正しく使う!実践ガイドと復元法
カシミヤの洗濯で一番避けたいのは「フェルト化」と呼ばれる縮みです。
ここでは、私が実践している「絶対に失敗したくないとき」の具体的なテクニックと、万が一縮んでしまったときのリカバリー方法を深掘りして解説します。
洗濯機のドライコースより安心な押し洗いのテクニック

最近の洗濯機は優秀ですが、カシミヤに関しては、私は自分の手以上に信頼できるものはないと思っています。洗濯機の「ドライコース」や「手洗いコース」は、揺れが少ないとはいえ、カシミヤにとっては過剰な摩擦になることがあるからです。
エマールが中性である理由は、アルカリ性に弱い動物性タンパク質(カシミヤの成分)を守るためです。このエマールの化学的な守りを最大限に活かすのが、物理的な摩擦を極限まで減らした「押し洗い」です。
押し洗いの極意は、「繊維を動かさず、水だけを動かす」という感覚です。桶の中で衣類を垂直に押し下げると、繊維の間を洗浄液が通り抜けていきます。手を離すと、衣類が自然に膨らんで新しい洗浄液を吸い込みます。このポンプのような作用だけで、汚れは十分に落ちます。
15分も20分も洗う必要はありません。押し洗いは2分から3分程度で手早く済ませるのが、繊維を疲れさせないコツです。また、洗剤の量は必ずパッケージの指示通りに測ってください。多すぎるとすすぎに時間がかかり、結果的に繊維に負担をかけてしまいます。
自分の手で感触を確かめながら洗うことで、わずかな変化にも気づくことができます。
豆知識:フェルト化とは?
カシミヤの繊維の表面には、髪の毛のキューティクルのような「スケール」という鱗があります。水に濡れるとこのスケールが開き、そこに摩擦が加わるとスケール同士がフックのように絡み合って離れなくなります。これが「縮み(フェルト化)」の正体です。
だからこそ、洗っている最中に「擦らない」ことが何よりも重要なのです。
脱水での失敗を回避するタオルの使い方
洗濯工程の中で、最も繊維に負荷がかかるのが脱水です。ここで失敗すると、取れないシワがついたり、袖だけが伸びてしまったりします。
洗濯機の脱水機能を使う場合は、設定時間を「30秒から1分以内」に設定するよう厳守してください。洗濯機がフル回転し始めてから数十秒で十分です。まだ少し水気が残っているくらいで止めるのが、風合いを守るためのポイントです。
ただし、私のおすすめは、洗濯機を使わない「タオルドライ」です。
タオルドライの具体的なやり方

- 大きめの乾いたバスタオルを広げ、その上に洗いたてのカシミヤを置きます。
- タオルで衣類をサンドイッチするように挟みます。
- 上から両手で優しく、体重をかけるようにして水分をタオルに移します。
- マフラーなどの小物の場合は、タオルと一緒に「海苔巻き」のように丸めて、軽く押さえるのも効果的です。
決して雑巾のように絞ってはいけません。繊維が引きちぎられ、型崩れの原因になります。
少し手間はかかりますが、このひと手間で干した後の乾くスピードも早まり、生乾き臭の防止にもつながります。
伸びや型崩れを防ぐ平干しネットによる正しい干し方

カシミヤを干す際にハンガーを使うのは、絶対に避けてください。
濡れた状態のニットは水分を含んで非常に重くなっており、ハンガーにかけると重力によって肩の部分にポコッとした跡がついたり、着丈がだらしなく伸びたりしてしまいます。カシミヤは「平干し(ひらぼし)」が鉄則です。
平干し専用のネットは、今や100円ショップやホームセンター、3coinsなどで手軽に購入できます。3段式のものなどを使えば、家族分のニットも一度に干せるので便利です。
ネットがない場合は、室内用の物干しラックの上にバスタオルを敷き、その上に形を整えて広げる「置き干し」でも代用可能です。干し方のポイントを整理しました。
| 項目 | 適切な方法 | NGな方法 |
|---|---|---|
| 干し方 | 平らな面に広げる(平干し) | ハンガーに吊るす、洗濯バサミ使用 |
| 日光 | 風通しの良い「陰干し」 | 直射日光(紫外線での変色・劣化) |
| 形の調整 | 乾く前に手で優しく整える | 乾いた後に無理やり引っ張る |
| 乾燥環境 | 自然な空気の流れを利用 | 暖房器具の直近での急速乾燥 |
乾くまでの間に一度裏返したり、位置をずらしたりすると、接地面の乾きムラを防ぐことができます。
完全に乾くまでは時間がかかりますが、じっくり自然乾燥させることが、カシミヤの柔らかさを保つための最良の方法です。急がず、素材のペースに合わせて乾かしてあげましょう。
カシミヤが縮んだら?トリートメントで戻す驚きの解決策

もし、うっかりお湯で洗ってしまったり、脱水を長くしすぎてカシミヤがカチカチに縮んでしまっても、諦めるのはまだ早いです。
実は、私たちが普段お風呂で使っている「ヘアトリートメント」や「コンディショナー」を使うことで、ある程度元に戻せる可能性があります。これはカシミヤの繊維が人間の髪と同じタンパク質でできているからこそ可能な方法です。
ヘアトリートメントには、繊維の表面をコーティングして滑りを良くする「シリコーン(ジメチコンなど)」が含まれています。この成分が、フェルト化して絡み合ったカシミヤのスケールを滑りやすくし、解きほぐしてくれるのです。
縮みを戻すための具体的な手順
- 桶に30度以下のぬるま湯を張り、トリートメントを1〜2プッシュ溶かします。
- 縮んだカシミヤを浸し、全体に液を馴染ませて30分ほど放置します。
- 水中で、縮んだ部分を両手で優しく、外側へ少しずつ伸ばしていきます。無理に力を入れず、繊維を「リラックス」させるイメージです。
- 軽くすすぎ(ヌルつきが取れる程度でOK)、タオルドライをして、元のサイズになるよう形を整えて平干しします。
この方法は、ユニクロや無印良品のニットでも非常に効果的です。ただし、あまりに激しくフェルト化して固まってしまったものは、完全に元通りにはならないこともあります。
また、トリートメントの成分によっては衣類に残留してベタつく可能性もあるため、大切な服で行う際は慎重に判断してください。困ったときの最終手段として覚えておくと、心の余裕が違います。
まずは失敗しないことが一番ですが、万が一のセーフティネットとして活用してみてください。
柔軟剤を併用してカシミヤ特有のぬめり感を出すコツ
エマールは洗浄力がマイルドで繊維保護成分も含まれていますが、さらにカシミヤらしい「とろけるような肌触り」を追求するなら、柔軟剤の使い方が鍵となります。
カシミヤの良さは、繊維が細いことによる柔らかさと、特有の「ぬめり感」です。この質感は、繊維表面が適切に油分でコーティングされていることで生まれます。
柔軟剤に含まれる「カチオン界面活性剤」は、繊維の表面を覆って摩擦を減らし、静電気を抑える効果があります。冬場のカシミヤは静電気が起きやすく、それがホコリを吸い寄せ、さらに毛玉の原因にもなるため、柔軟剤の使用は理にかなっています。
使い方のポイントは、「最後のすすぎの段階で、少量だけ使う」ことです。
柔軟剤を正しく使うことで、乾燥後の毛羽立ちが抑えられ、お店で買ったばかりのような、しっとりとした質感に近づけることができます。日々の洗濯に少しの工夫をプラスして、自分だけの最高の一着に仕上げてみてください。柔軟剤の力を借りて、カシミヤのポテンシャルを最大限に引き出しましょう。
まとめ:カシミヤの洗濯にエマールを使い長く愛用しよう

カシミヤの洗濯にエマールを使う方法は、正しく行えばクリーニング代を劇的に節約できるだけでなく、自分の手で衣類を慈しむ豊かな時間にもなります。
今回ご紹介したように、30度以下の水温を守り、摩擦を避ける「押し洗い」を徹底し、時間をかけた「平干し」を行うことが、失敗を防ぐための鉄則です。ユニクロや無印良品などの普段使いしやすいカシミヤから挑戦してみて、徐々にコツを掴んでいくのが良いでしょう。
もし縮んでしまったとしても、トリートメントを使ったリカバリー法があるということを知っていれば、過度に恐れる必要はありません。
ただし、本記事で紹介した数値や方法はあくまで一般的な目安であり、すべての衣類で成功を保証するものではありません。特に、お使いの洗濯機の性能や、洗剤の使用量、そして何より衣類自体のコンディションによって結果は異なります。
まずは製品の洗濯表示や公式サイトの情報を必ず確認し、少しでも不安がある場合や、失敗が許されない大切な一着については、無理をせずプロのクリーニング店へ相談するようにしてください。正しい知識を味方につけて、カシミヤの温かさと柔らかさを、この冬も存分に楽しみましょう。



